中古車買取LPの作り方② | 競合との違いを伝える訴求ポイント設計術
中古車買取サービスのLP(ランディングページ)を設計するうえで、多くの企業が直面するのが「競合と何が違うのか、どう表現すれば伝わるのか」という課題です。
どのサービスも「無料査定」「即日対応」「0円以上で買取保証」といった条件を掲げており、一見すると違いが見えにくいのが実情です。
こうした中で自社を選んでもらうには、訴求ポイントの設計を工夫し、ユーザーにとって選ぶ理由を明確に提示する必要があります。
本記事では、競合と差別化を図るための考え方や、LP上での具体的な訴求設計について、ひとつの方向性としてご提案します。
なぜ競合との違いを伝えることが難しいのか
中古車買取というサービスは、ユーザーにとって分かりにくい・見えにくい性質を持っています。
- 査定基準が不透明(業者によって価格が違う)
- 車の状態によって買取の可否が変わる
- 電話・メール・LINEなど接点が多様
- 引き取りや名義変更などの条件も業者ごとに異なる
さらに、多くの競合サービスは「あらゆる条件を満たす」ことを前面に出しているため、機能面だけで差別化をしようとすると、どうしても埋もれてしまいます。
業界でよく見られる訴求軸
中古車買取サービスを多数比較してみると、訴求の中心は以下のような5つの軸に集中していることが分かります。
1. 査定方法とスピード
- 無料査定、電話やメール、LINEでの受付
- 入力後すぐ折り返し連絡
2. 対応できる車の状態
- 廃車、故障車、事故車、水没車、過走行、改造車など
3. 手数料や還付金の有無
- 廃車費用0円、レッカー代無料、自動車税還付あり
4. 査定金額の保証
- 0円以上の買取保証、査定後の減額なし
5. サポート体制
- 全国対応、年中無休、即日引き取り、キャンセル可能
多くのサービスがこのような項目を網羅しているため、条件だけを並べても差がないと感じられてしまいます。
顧客視点で考える違いの伝え方
顧客が「この会社にお願いしよう」と判断する際、価格や条件を比較する以前に、次のような感覚的な要素が大きな影響を与えています。
- 査定後に金額を減らされたらどうしよう
- 電話営業がしつこいのでは?
- 車に思い入れがあるので丁寧に扱ってほしい
- 引き取り後の処理がちゃんと行われるか不安
- 信頼できる担当者に任せたい
こうした不安や疑念に応えられるLPは、ユーザーに違いを感じさせやすくなります。
そこで、単なる条件比較ではなく、安心感・信頼感・感情価値を訴求する構成が有効となります。
差別化のための訴求設計:ひとつの方向性として
機能的な違いでの差別化が難しい場合、どう伝えるかを工夫することが重要です。
例えば、一般的な表現をより具体的で印象に残る形に変換するだけで、訴求力は大きく向上します。
| 訴求ポイント | よくある表現 | 差別化の工夫例 |
|---|---|---|
| 査定方法 | 無料査定 | 整備士資格を持つスタッフが対応 |
| 車の状態 | 不動車OK | 動かない車も引き取り、整備して再販まで対応 |
| 手数料・費用 | 廃車費用0円 | 処分ではなく、次のオーナーにつなぐ買取 |
| 対応スピード | 即日現金化 | 午前中のご依頼で、当日中に引き取り・入金 |
| 信頼性・誠実さ | 抽象的・曖昧な表現 | 車の再利用先も丁寧に説明。解体前提ではありません |
このように、他社と同じことをしているように見せず、「どう違うか」をユーザーの体験に即して表現する工夫が求められます。
訴求ポイント設計で押さえたい3つの視点
次の3点を意識して訴求を設計すると、LPの説得力が高まります。
1. 違いを直球で伝えるコピー
例:大切にされてきた車だからこそ、最後まで誠実に向き合いたいと思っています。
2. 実例やストーリーで信頼感を強調
例:ディーラーで値が付かなかった車を整備し、次のオーナーへ再販売。売主も新たな持ち主も笑顔に。
3. 安心を「見せる」情報設計
スタッフの顔や作業の様子、整備工場の写真、買取後の流れ、お客様の声など、違いを説明するのではなく「違いを感じてもらう」構成にすることで、訴求力が自然に高まります。
機能ではなく体験で差別化する
最終的にユーザーがその業者を選ぶ理由は、機能や条件の優劣だけではありません。
「ここなら大丈夫そう」「気持ちよく任せられそう」と感じられるかどうかです。
その意味で、競合との差別化は体験の設計であり、安心と納得の提供でもあります。
価格やスペックで勝負しない差別化を考える際には、こうした視点で訴求を組み立ててみるのも一案です。
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「買取サービスの内容は他社と同じ。でも違いをきちんと伝えたい」
そのようにお考えではありませんか。
私たちは御社の状況やご要望に合わせて、競合と差別化できるLP戦略をご提案しています。
顧客に伝わる言葉選びや、構成・見せ方の設計なども含めて、一緒に最適な表現を探ってみませんか。
初回のヒアリングは無料です。
いつでもお気軽にご相談ください。
次は顧客心理をつかむための情報設計と構成の工夫というテーマでお話しします。
連載『中古車買取LPの作り方』の目次
- 第1回:全体戦略とターゲット設定の考え方
- 第2回:競合との違いを伝える訴求ポイント設計術
- 第3回:顧客心理をつかむための情報設計と構成の工夫
- 第4回:「安心して任せられる」と思わせるデザインと導線
- 第5回:成果につながるLPの運用と改善のポイント
