ポータブル電源LPの作り方④ | 競合に埋もれない差別化ポイントの見せ方
ポータブル電源の市場は、容量・出力・安全性・充電速度・保証など、どのメーカーも似たような強みを打ち出す横並び状態になりがちです。
その中でユーザーに「これが自分に最適だ」と思ってもらうためには、スペックだけに頼らない見せ方の工夫 が欠かせません。
本記事では、競合に埋もれないための差別化ポイントの作り方をまとめます。
なぜ差別化が必要なのか
ユーザーは、複数のメーカーのLPを短時間で比較しながら読んでいます。
このとき、
- 結局どの製品も同じに見える
- 数値ばかりで違いが分からない
- 自分に合うかどうか判断しづらい
と感じてしまうと、購入を後回しにして離脱してしまいます。
そのため、ここは他とは違うと感じさせて、目を止めさせる工夫が必要になります。
それが差別化です。
差別化は「何を伝えるか」より「どう伝えるか」
ポータブル電源の主要機能は、どの製品も大きくは変わりません。
- 大容量・高出力
- 長寿命バッテリー
- 各種安全機能
- UPS
- ソーラー充電
- 多ポート出力
- 長期保証
これらは市場では当たり前の情報であり、独自性そのものではありません。
ポータブル電源における差別化の本質は、似た情報でも、どう表現すれば理解しやすく、価値が伝わるかにあります。
具体的な訴求方法を例として挙げていきます。
機能を「生活の変化」で語る
スペックをそのまま説明しても、ユーザーの心には刺さりません。
機能は、生活のどんなシーンを変えてくれるのかに翻訳して伝える必要があります。
例:
× 機能の羅列のみ
・1000W出力
・急速充電
・長寿命バッテリー
◎ 生活へのメリットに変換
・停電しても冷蔵庫や照明が動き、日常生活の不安が減る
・帰宅後の短時間充電で翌日の家電がすぐ使える
・買い替え頻度が下がり、長い目で見てコストが抑えられる
同じ内容でも、ユーザーにとっての意味が理解できると差別化につながります。
「置き場所」や「使い方」まで踏み込む
競合製品は性能面での比較を中心に見せることが多いため、製品をどう暮らしに活かせるかという観点で訴求すると強い差別化 になります。
例えば:
- リビングに置いても違和感のないデザイン
- 日常的に目に入る位置に置けることで、非常時に迷わず使える
- キャスター付きで部屋からベランダへスムーズに移動
- ケーブルが絡まらない収納構造
- 静音性が高く、夜間の充電でも気にならない
スペックではなく心地よく使える理由を並べると、他社との違いを自然に感じてもらえます。
「使われずに眠ってしまう問題」への回答を示す
ポータブル電源でよくある悩みのひとつが、「買ったはいいけれど日常で使わず、いざという時に不安になる」 というもの。
この課題に対して、
- 普段使いのしやすさ
- 使いたい場所までの移動性
- 家庭内での具体的な利用例
- 毎日触れることで使える状態を保てる安心感
などを丁寧に示すと、「これならちゃんと活かせそう」と前向きに考えてもらいやすくなります。
同じスペックでも「見せ方」を変える
競合も同じ項目を訴求している市場では、見せ方を変えるだけで「印象上の差別化」が成立します。
図解で理解のしやすさを補強
複雑な技術(安全機能、バッテリー構造など)は、文章だけでなく図で補足することで理解が早まります。
写真や導線で「自分ごと化」
・停電時のシーン
・書斎、キッチン、寝室での利用例
・ベランダでのソーラー充電の流れ
使用シーンを見せると、スペック以上に「暮らしに馴染むか」が伝わります。
比較表は数値ではなく「できること」でまとめる
× 出力・容量だけを並べる
◎ 「同時に使える家電数」「1回の充電でできること」で比較する
こうした工夫により、ユーザーは違いを感覚的に理解できます。
信頼を積み上げる要素も差別化になる
ポータブル電源は高額商品のため、信頼性の伝え方も差別化ポイントになります。
- 第三者監修
- 長期保証の具体的な範囲
- 24時間の問い合わせ対応
- 返品制度の柔軟さ
- 修理・交換の流れの可視化
- 国内検品・サポートである安心感
これらは派手な機能ではありませんが、「安心して選べる理由」を示すことで競合より優位に立てる部分 です。
特に保証・サポートは、LPの後半に繰り返し示すことで判断材料として強く働きます。
独自性は「小さな便利さ」で生まれる
差別化は大きな技術でなくても構いません。
ユーザーの「めんどくさい」を取り除く工夫は、それだけで強い価値になります。
例:
- リビングでも浮かない落ち着いた色
- 持ちやすいハンドルや移動しやすい設計
- 必要なケーブルが迷わない収納
- ボタン配置の分かりやすさ
- 使わないときの省スペース性
こうした「小さな生活改善」は数値比較では見えないため、LPで丁寧に見せることで競合との差が自然に生まれます。
まとめ
ポータブル電源の差別化は、目新しいスペックを追加するのではなく、ユーザーが違いを感じ取れる伝え方にすることで大きく前に進みます。
- 機能を生活に翻訳する
- 使い方・置き場所・操作性を具体化する
- 眠ったままになりやすいという課題に回答する
- 安心材料を筋道立てて示す
- 小さな便利さを積み上げる
こうした工夫により、競合製品と似ているスペックでも、ユーザーの心には選ぶ理由として強く響きます。
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そんなお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
次は、安心して申し込める導線とFAQ設計のポイントについてお話しします。
連載『ポータブル電源LPの作り方』の目次
- 第1回:防災対策として選ばれる理由と安心感の伝え方
- 第2回:ユーザー心理に響く問題提起の仕方
- 第3回:ターゲット別に響く活用シーンの設計法
- 第4回:競合に埋もれない差別化ポイントの見せ方
- 第5回:安心して申し込める導線とFAQ設計のポイント
