低価格リュック・バックパック LP制作① | 価格競争を抜け出すための基本戦略
自社で扱うリュックやバックパックの売上を伸ばすために、LP(ランディングページ)を制作してWeb集客に取り組もうと考えている企業は少なくありません。
しかし、いざLPの企画を立ち上げようとすると、どのように情報を整理し、どのようなメッセージを打ち出せばよいのか悩んでしまうケースが多いのではないでしょうか。
特に販売価格が2,000円台から3,000円台を中心とした低価格帯の製品領域では、すでに膨大な数の商品が市場に溢れており、単純に魅力を伝えるだけでは競合の中に埋もれてしまいます。
低価格バックパック市場で確実に成果を出すLPを作るためには、まず市場の構造を正しく把握し、価格競争から抜け出すための基本的な戦略を設計することが不可欠です。
今回は全5回の連載の第1回として、低価格リュック市場の現状整理と、自社製品を埋もれさせないための差別化戦略の立て方について詳しく解説します。
- 結論: 低価格リュックLPで成果を出すには、スペック比較を避け、他社製品の過剰訴求によって生じる顧客の不満を解消する位置づけを狙うことが大切。
- 理由: 市場は同質な多機能訴求で飽和しており、単なる機能網羅では競合に埋もれて価格競争から抜け出せなくなってしまうため。
- この記事で分かること: 低価格リュック市場の構造と7つの競争要因が理解でき、スペック勝負を避けて自社独自のポジションを築く基本戦略の考え方が身につく。
低価格リュック市場の現状とコモディティ化
低価格帯のリュック市場でLPを制作する際に、最初に知っておくべきなのは市場の飽和状態です。
- 膨大な競合数:主要な大手ECサイトでリュックで1,500円から5,000円といった条件で検索を行うと、60,000件以上の商品がヒットします。
- 共通するアピール:上位に表示されているページや購入されている商品のLPを分析すると、ある共通したパターンが存在します。
- 市場のコモディティ化:多数の類似商品が出現することで機能や魅力の差がなくなり、価格競争に陥って売上や利益獲得が難しくなっています。
現在、低価格バックパック市場で販売されている商品の多くは、2,000円台後半から3,000円台の価格帯に集中しています。
そして、どのメーカーの商品も、後述する同じアピール要素を前面に押し出して販売を行っています。
どのブランドも同じような強みをアピールし、同じような見た目で販売を行っているため、買い手からするとどれを選んでも同じに見えてしまうのが最大の課題です。
このような市場環境下で、単にデザインがおしゃれなだけのLPを作ったり、他社と同じように機能の多さを並べ立てるだけのページ構成にしてしまっては、競合の中に埋もれてしまいます。
LPで成果を上げるためには、まず競合他社がどのようなアピールを行っているのかを細かく分類し、自社が立つべきポジションを見極める必要があります。
低価格リュック市場で多くのメーカーがアピールする7つの競争要因
低価格リュック市場において、競合他社がLPや商品ページでこぞってアピールしている要素は、大きく分けて7つのカテゴリに集約されます。
これらは市場で優位に立つための重要な特徴であり、市場の競争要因と呼ぶことができます。
競合がどのようなポイントをアピールしているのか、その内訳を確認してみましょう。
市場の競争要因
- 1. 低価格
- 2,000円台後半から3,000円台といった手頃で購入しやすい価格設定
- 2. 多用途
- 通学、通勤、出張、旅行、登山、ジム通い、アウトドア、キャンプ、男女兼用などあらゆるシーンに対応
- 3. 大容量
- ノートパソコン、タブレット、A4サイズの書類が余裕で入る収納力や大きなマチ幅
- 4. 多機能
- フロントやサイドの複数ポケット、USB充電ポート、イヤホン穴、ダブルファスナー、盗難防止ポケットなど
- 5. 耐久性
- しっかりとした縫製、防水や撥水加工、傷や摩耗に強い素材の使用
- 6. 使い勝手(使い心地)
- 背面のクッション材やメッシュ素材による通気性、荷物を入れても自立する形状、洗濯機で洗える扱いやすさ
- 7. デザイン
- 豊富なカラーバリエーション、服装を選ばないシンプルさ、ファッション性の高さ
市場で売られている低価格バックパックは、この7つの競争要因の枠組みの中でアピール合戦を繰り広げています。
大容量でパソコンが入る、USBポートが付いていて便利、撥水加工で雨の日も安心、背負い心地が良くて疲れにくいといったアピールは、もはやどの商品でも当たり前のように書かれている要素です。
ここで陥りがちな罠が、競合がこれだけたくさんの機能をアピールしているのだから、自社のLPでも同じようにすべての機能を網羅してアピールしようと考えてしまうことです。
しかし、誰もが主張している強みを自社も同じように並べ立てるだけのLPは、結果としてユーザーの印象に残らず、購入の決め手に欠けるページになってしまいます。
7つの競争要因を網羅することは前提条件に過ぎず、差別化の決定打にはならないということを理解しておかなければなりません。
スペック勝負を避けて独自のポジションを確立する思考法
では、コモディティ化された市場の中で自社の商品を選んでもらうためには、どのような戦略をとるべきなのでしょうか。
その答えは、競合がアピールしているスペックの高さで勝負するのをやめ、顧客が抱えている不満や痛みに焦点を当てることです。
顧客が抱える不満・苦痛
- 期待値のインフレ:LPや商品ページのアピールが魅力的になればなるほど、商品に対する買い手の期待値が過度に高まります。
- ギャップによる不満:実際に届いた商品を手にした際に、期待と現実の間に深いギャップが生じ、大きな不満や苦痛が発生します。
- 実物を見られない問題:ネット通販だからこそ、手元に届いたときの質感やつくりの差が顕著にあらわれます。
一見すると、各メーカーが7つの競争要因を魅力的にアピールしているため、購入者は満足して買い物を行っているように見えます。
しかし実際には、商品ページでの訴求と実物の品質には差があり、そこに顧客の不満が生まれています。
この不満こそが、他社と差別化を図り、独自のポジションを確立するための最大のチャンスになります。
LPを企画する際は、自社製品の機能をどう見せるかから考えるのではなく、市場で発生している顧客の不満を自社製品ならどうやって解決できるかというストーリーを構築することが重要です。
- ステップ1:競合の商品ページによって高まった買い手の期待と現実のギャップを捉える
- ステップ2:購入者が感じる不満や苦痛を自社製品がどのように解消できるか整理する
- ステップ3:他社とは異なる魅力をLP上で明確なストーリーとして提示する
自社のバックパックがどのような不満を解消できるのかを明確にし、他社とは異なる魅力を提示することができれば、価格競争に巻き込まれることなく購入者に選ばれるLPを作ることが可能になります。
まとめ
今回は、低価格リュック市場の現状と、スペック勝負を避けて独自ポジションを狙うための基本戦略について解説しました。
- 今回のポイント:低価格バックパック市場はコモディティ化しており、スペックの多さだけでは差別化できない
- 今後のアプローチ:市場に存在する顧客の不満を深く掘り下げることが、選ばれるLP作りの第一歩となる
次回は、競合分析のデータから見えてくる過剰アピールの実態と、それが買い手にどのような期待値ギャップを生んでいるのかについて、より具体的に紐解いていきます。
次の記事 > 低価格リュック・バックパック LP制作② | 競合分析から見える他社との差別化ポイント
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連載『低価格リュック・バックパック LP制作』の目次
- 第1回:価格競争を抜け出すための基本戦略
- 第2回:競合分析から見える他社との差別化ポイント
- 第3回:買い手の不安や不満を解消する訴求法
- 第4回:3つのターゲット層に合わせたアピール手順
- 第5回:失敗を防ぐ成約率の高いストーリー構成